ハンテン日記

だからこそ!!!

事件簿コラボ

ムネーモシュネー、良かったよね…

なんかこう、うまく言語化できないんだけど、造物主への愛が行き違ったようなお話で。今を生きる藤丸と、過去の亡霊(乱暴な言い方だけど)になったムネーモシュネーと。

ムネーモシュネーは藤丸に並走している訳ではなかったし、今は無き造物主の後を追う存在になってしまっていたから、藤丸から否定されることは自然だった。

 

でもある角度から、あるいはある地点から観測した藤丸はひどく疲れていて、それを憐れんだムネーモシュネーの行いには単なるシステム以上の執念を感じたし、望まれた形では無かったにせよ、造物主の期待を上回ったのではないかなと思う。仕込まれた機能以上の動きで特異点を生み出し藤丸達を追い込んで見せた。

そして、その憐れみを藤丸から明確に否定されたことも。いくつかの、誰かの死、異聞帯との決別を、自分が背負うものとして立ち続ける藤丸は、やっぱり人類悪に抗する存在であって、ヒーローであり、ヒロインだ。

踏破した特異点、異聞帯が藤丸の経験値として、彼もしくは彼女の歴史となっていくのなら、ムネーモシュネーはその精算地点なのかな、と思う。

歩いた道筋を振り返り、相対して、胸に刻み直す事を、選び直す。辛い記憶を無かったことにしない。良しも悪しも、自分の歴史として在る事を確認するポイント。

 

刻まれた歴史がその人の強さになるなら、その歴史を憐れむことは、起点こそ愛であれ、やはり悪なのかな。それがよくわかったイベントだった。傍から見たら憐れむべき事実でも、人を形作る要素になっていたりする。否定は、傲慢かもしれない。だからこその人類悪(ムネーモシュネーは人類悪じゃないけど)。

ゲーティアの時はスケールがでか過ぎてイマイチ掴めなかったんだけど、今回はなんとなく感じた。

 

藤丸は自身の歴史から魔神柱特攻なんて性質を掴みはじめて、それが今回の突破口になったりもしたけど。

此れまでを受け入れて尚立ち向かうなんて、当たり前だけど当たり前に出来ないことを為すっていう平凡の極地だし、藤丸は、当たり前を否定する人類悪に対する切り札なんだなーと。

 

あと今回のイベント、ホロウっぽいなと思いました。なんでだろう?

 

 

はじめ